「亡国のイージス」


データ
本のタイトル名 著者名 出版社 定価
亡国のイージス(上) 福井 晴敏 講談社文庫 695円(税別)
亡国のイージス(下) 695円(税別)
第2回大藪春彦賞 受賞
第18回日本冒険小説協会大賞日本軍大賞 受賞
第53回日本推理作家協会賞長篇 受賞
第122回直木賞 最終候補


感 想
 いきなりですが、戦争物の映画や書籍って好きじゃないんですよね。
だから、ネットの友達にこの本を薦められても、初めは読む気にはなれなかったんです。
勧めてくれた友達にその話をすると、「それが読めるんだなぁ〜」と言ったため、読んでみました。
(このパターンではまる事、多いかも(笑))

 大ざっぱに言うと、「日本の自衛隊 対 北朝鮮のテロリスト」の話なんですよ。
比喩的に言うと、アニメの「ガンダムW」「パトレイバー」、映画の「ダイハード」などが一つになったような感じ(笑)
「如月 行」は「ガンダムW」の主人公「ヒイロ・ユイ」がイメージにピッタリ。
特に、任務を遂行するためには自分の命を捨てても良い、それが当然って言う、有る意味純粋で真っ直ぐな所。
初期のOVAで有った「パトレイバー:二課の一番長い日(前)(後)」で国に反抗して自分の役目を務めようとする人が居たり、船に武器を乗せていたり。
「ダイハード」で見せてくれた主人公の果敢にテロリストに挑む姿勢と努力。

 でもね、とにかく面白い。
内容は、簡単な「自衛隊 対 テロリストの図」では有りません。
そこには人間性が描かれていて、人間って色々な考え方が有ると思わせてくれる。
その描写が丁寧なため、序盤はちょっと怠さを感じるのかもしれない。
 しかし、読み続けていると、それは目を離すことが出来ない展開になっていき、突然訪れるどんでん返し。
そこからが本当に始まりだと言わんばかりに訪れる恐怖とそれに立ち向かう主人公達。
日本国に対して突きつける、一千万人を死滅させる事が出来る、「あれ」とそれに対抗する「Tプラス」。
そのうちに、どんどん本に引き込まれる自分が居ました。
そして、本の帯にも書いてあった台詞「よく見ろ日本人 これが戦争だ」はインパクトが有った。
 後半に入ると、読み進めるごとに心臓がドキドキしながら本を読み、読んでいる時にちょっと姿勢を変えるときにもワクワクしていた。
そんな時、ちょっとにやけてしまうくらいの面白さが有っり、「ありゃ、俺楽しんでらぁ(^^ゞ」と思うくらいでした。
 そして、最後には、涙を流してしまうような感動と、そして爽やかさが残る締めくくり。
これは福井さんがエンターティナーであるからだと思う。
読み終わったときに感じたのは、まるで「映画を見終わったような感覚」に襲われた。
不思議だけど、なんか充実したというか、とにかく「楽しかった」と思えた。

 2002年の中で、一番面白かった本と言えるくらいの物でした。


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